2001年9月16日(No.4)
悪夢
今日はコンピュータに直接関係のない話です。
社会人になり既に20年近くになりますが、新人の頃にこの業界(コンピュータ業界)に入った際に1つのビジョンとというか夢がありました。 20年ほど前にはPCよりまだ汎用機によるシステムがほとんどで、当時はまだパソコンが簡単に個人が購入できる金額ではなかったでしたが、自分が歳をとるまでには全世界でPC(当時はマイコンっていってたな)がすべての個人に行き渡り、場合によってはPCを介して他言語の人々と会話ができるようになっていると思いました。 当時でも中東における問題はあり、世界各国で紛争が発生していましたが、それらは言語間での意志の疎通が個人レベルで行われていない事で問題が解決しないのであって、PCが文化や言語を文明間で橋渡しをするようになれば、きっと紛争も収まってくる! 会話が文明間で末端の個人もで行われるようになればきっと紛争は無くなる!というビジョンを持っていました。(いまでもその思いはあります)
そして自分としては、そのようなシステムに携わり無意味かつ人類資産の浪費に過ぎない紛争が収まれば良いと思っていました。 残念ながら、自分は今日、そのようなシステムに携わっていませんが、それでも意識としては無意味・無駄な紛争が無くなれば良いという思いは20年前と変わりありません。(親となって更にその思いは強くなってなっています。)
しかし現実には、中東におけるパレスチナや、クロアチア、アフリカのソマリヤやアンゴラなど今でも民族間の憎しみによる憎しみの拡大という事実を見ると、人類という存在は文明の発達から3000年近く経過しても未だ本質的な部分で未開な部分があるという事実を見せつけられてしまいます。 そのように感じる自分が安全な場所にいる第3者的な立場であるから云えることであって、当事者の立場になればきっと自分も憎しみの中に取り込まれる事は判っていますが、それでも憎しみの連鎖が憎しみしと悲しみしか生まないという事実には変わりないと思っています。
そのような思いを抱いていた中で、2001年9月11日、アメリカのワールドトレーディングセンタービルにハイジャックされた旅客機2機がつっこみ、該当のビルが崩壊し多数の死傷者が出たというニュースが入ってきました。
また同じくもう2機ハイジャックされてそのうちの1機は国防総省ビル(ペンタゴン)へつっこみ、もう1機はピッツバーグ郊外で墜落・炎上しました。
残念ながら21世紀においても憎しみと破壊の連鎖は続くようです。 犯人にどのような理由が有ろうとも、アメリカは軍事的報復を行う筈です、 またその報復に対する報復の連鎖も続く事でしょう。
果たして自分が夢見たビジョンが現実になる事が有るのでしょうか? それとも、今後も人類は憎しみの連鎖と共に生きて行かなくはならないのでしょうか? もし後者だとするなら余りに悲しい未来になってしまいまいす。 このような悪夢の時代ではではなく、全世界で親が子供を安心して育てられ安心して死んでいける時代を迎えることができたら良いのに。と考えている今日この頃です。